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2024

訪問看護リハビリのルール徹底理解と協業体制の極意~2024年度改定を踏まえた看護師とセラピストの連携~

訪問看護のリハビリの基本ルールと基準   訪問看護のリハビリの目的と定義 訪問看護ステーションが提供するリハビリは、利用者の心身機能の維持・回復、自立した日常生活の支援を目的としています。看護職やセラピスト(リハビリ専門職)が利用者の自宅を訪問し、リハビリテーションを提供します。 主治医が必要であると判断し指示した場合に、訪問看護でリハビリを提供することが可能です。 ただしあくまでも、疾病や障がいにより在宅で継続して療養を受けている方に対し、看護師などが行う療養上の世話や必要な診療の補助を行う訪問看護業務の一環であるという位置づけです。 要するに、訪問看護ステーションは、高まる看取りなどの医療ニーズにしっかり対応できることが求められています。   介護保険と医療保険でのリハビリ提供の違い 訪問看護のリハビリは、介護保険と医療保険の両方で提供されますが、訪問できる回数の制限に違いがあります。 介護保険での訪問看護リハビリ:主治医の指示だけでなくケアプランに基づいて行う必要があります。看護師の訪問によるリハビリは回数に制限がありません。一方セラピストによるリハビリは、1回当たり20分以上、週6回まで、合計週120分まで算定可能です。 医療保険での訪問看護リハビリ:主治医の指示に基づいて行われ、1日1回、週3回まで算定可能です。ただし、厚生労働大臣が定める疾病等に該当する場合や病状の急性増悪などにより、特別指示がある場合は、1日の訪問回数と1週間の訪問回数の上限が適用されません。   訪問看護でのリハビリに関するルール  訪問看護でのセラピストによるリハビリに関するルールは、以下のとおりです。 以上のルールを理解し、正しく記録・請求することが重要です。 (参考:R5年厚生労働省「訪問看護 参考資料」)   訪問看護のリハビリと訪問リハビリの違いと役割   訪問看護ステーションのリハビリと訪問リハビリは、ともに在宅での療養生活を支援するためのサービスですが、その特徴や役割には違いがあります。 両サービスの特徴と定義 訪問看護のリハビリと訪問リハビリの主な違いは以下のとおりです。 なお、訪問リハビリも、訪問看護と同様に医療保険による訪問と介護保険による訪問があり、介護保険が優先されます。ほとんどの訪問リハビリは介護保険によるサービスです。 両サービスの併用と留意点 訪問看護と訪問リハビリは、利用者のニーズや状態に応じて、併用することが可能です。 たとえば医療的ケアが必要な利用者に対して、訪問看護で看護師が健康管理を行い、訪問リハビリでセラピストが集中的なリハビリを提供するといった連携が考えられます。 ただし、両サービスの併用にあたっては、以下の点に留意が必要です。 訪問看護と訪問リハビリの役割や特性を理解し、利用者一人ひとりに合わせた最適なサービス提供を行うことが重要です。両者の強みを生かした連携を図ることで、在宅療養者の生活の質の向上につなげていきましょう。   訪問看護のリハビリへの2024年度介護報酬改定の影響と対応策 2024年度の介護報酬改定で、訪問看護におけるリハビリに関連して大幅な見直しが行われています。 訪問看護ステーションは、セラピストの適切な活用と連携強化により、利用者の在宅療養を支援する中心的な役割が期待されています。   セラピストによる訪問看護の評価の見直し セラピストによる訪問看護において、以下の2点が改定されました。 改定の内容について詳しくは以下を参照してください。 ≫リハビリテーション関連の減算まとめ:【知らないと減算⁈】訪問看護の2024年介護報酬改定|リハビリの変更点など徹底的に読み解きます!   訪問看護ステーションには、医療ニーズの高い重度者に、24時間・365日の訪問を行い、地域包括ケアシステムの要となることが求められているのです。   訪問看護事業所の対応策と運営工夫 今回の改定により訪問看護のリハビリに対する評価は厳しくなっていますが、訪問リハビリが地域には存在しないなどの理由で、訪問看護ステーションでもリハビリを適正に行っている事業所は多いのが実情です。ジレンマを感じずにはいられない管理者もいるでしょう。 今後も医療ニーズに対応できる訪問看護が行われるよう、リハビリとのすみ分けが進むことが予想されます。しかし、リハビリとの連携が評価されるようになる期待もできます。 訪問看護ステーションは、今一度体制を見直し、今後の動向に注目する必要があります。  訪問看護事業所の管理者は、看護とリハビリテーションを一体的に提供する体制を整え、地域における在宅療養者の自立支援に取り組むことが求められています。さらに、医療と介護のスムーズな連携を実現し、利用者の心身機能の維持・向上を図ることが重要な役割となるでしょう。 ≫関連記事:【限定公開】管理者必見‼ 2024年ダブル報酬改定を踏まえた 訪問看護ステーションの対策    訪問看護のリハビリの提供方法とアプローチ   リハビリを提供する際には、利用者一人ひとりの状態や目標に合わせ、適切なリハビリメニューを選択し、効果的なアプローチを行うことが重要です。   看護師とセラピストの役割分担と連携 […]

【成功の秘訣】訪問看護ステーション管理者のよくある悩みを解決!効果的なマネジメントを徹底解説します

  訪問看護ステーション管理者の主な業務  訪問看護ステーションの管理者は、ステーションの運営を統括し、質の高いサービスを提供する役割を担っています。厚生労働省の「指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準」に定められた事項を確実に実施し、利用者に適切なサービスを提供することが求められます。 主な業務は以下の3つです。 1. 事業所の運営と利益管理 事業所の安定した運営と収益の確保を図ることが求められます。 具体的には次のような業務があります。   2. スタッフのマネジメントと教育 スタッフが働きやすい環境を整え、個々のスキルアップを支援することで、サービスの質向上につなげることが求められます。 具体的には次のような業務です。 ※コンフリクト(Conflict)…異なる意見や要求などがぶつかりあっている緊張状態のこと。   3. 多職種連携・調整 地域包括システムの中心的役割として、医療・介護・福祉の多職種連携を推進し、利用者に適切なサービスを提供することが重要です。 具体的には次のような業務があります。     訪問看護ステーション管理者の現状・問題点  現状の訪問看護においては、管理業務において、業界全体としての問題点があるのが実情です。主な問題点は以下の3つです。 1.  管理者が訪問看護もしていて管理に専念できない 多くの訪問看護ステーションでは、管理者自身が訪問看護業務を兼務しているのが現状です。訪問看護の実施に加え管理業務を行うことで、業務負担が増大し、管理に専念しにくい状況が生じます。 特に管理者自信で経営も行う、小規模の事業所でこの傾向は強い状況です。訪問看護が好きで管理者になった方なら、現場で看護することは楽しく、直接のやりがいを感じますよね。また、実際には人員の問題で兼務せざるを得ない面も大きいでしょう。 いずれにせよ訪問の合間の管理業務は多忙を極めます。   2. 管理者の確保・育成策が体系的に実施されていない 管理者は、看護師としての経験に加え、管理に関する知識やスキルが求められます。しかしながら、管理者の確保・育成策が体系的に実施されていないことが問題点として挙げられます。 管理についての研修や資格は必須条件となっていないことも理由の1つです。病院など医療機関での管理や経営の経験がないか、少ない管理者も多く、マネジメントについては学んでおらず手探り、という人も多いでしょう。 大阪府訪問看護ステーション協会の調査によると、約半数の管理者が過去に管理者研修を受講していない状況が明らかになっています。(出典:2023年度「大阪府訪問看護ステーション実態調査報告」 ) 今後、管理者として成長するためのマネジメントラダーの開発が待たれています(参考:滋賀県看護協会「滋賀県版クリニカルラダー」)。    3. 管理者のあるべき姿、役割、ロールモデルの明示が必要 理想の管理者像や役割、必要な能力や資質が明確に定められていないことも問題点の一つです。 管理者の役割や求められるスキルを明示することで、管理者自身の自覚を促し、組織全体での管理者の成長につなげることができます。自身が経営者かつ管理者である小規模の事業所では、意識して目標を具体化・言語化することが大切です。         訪問看護ステーション管理者が直面する悩みと解決策   管理者が日々の業務のなかで直面するよくある悩みと、解決策について紹介します。 管理業務と訪問看護の兼務による時間不足マルチタスクで処理すべき業務量が多い 前章でも触れたように、管理者が管理業務と訪問看護を兼務している場合、時間不足が大きな悩みとなります。さらに、管理者はさまざまな業務を同時並行で処理する必要があります。マルチタスクで処理すべき業務量が多く、集中力の維持が難しいことも悩みの一つです。 限られた時間の中で、業務を効果的にこなすための工夫が求められます。   えがおDE看護は”電子カルテ機能”と”レセプト請求機能”に特化して、26年現場の声や複雑な制度に対応し続けているので、訪問看護ステーション業務をお任せできます。 管理者の本来の使命であるステーション運営を通じた「良質な看護サービスの提供」 に当たり前に集中できる毎日を実現します。是非お問い合わせください。 スタッフとのコミュニケーションと関係構築 […]

【限定公開】管理者必見‼ 2024年ダブル報酬改定を踏まえた 訪問看護ステーションの対策

「W改定で、対応することが多すぎる…」「やらないといけないことはわかってるけど、何からしたらいいかわからない!」「ほかのステーションはどうしているんだろう⁈」 訪問看護にも大きな変更がもたらされる、2024年の介護報酬&診療報酬改定。質の高いサービス提供を促進し、在宅移行の推進や24時間対応体制の充実、訪問看護の適正化などをめざした改定となっています。訪問看護ステーションには、改定の流れや内容を理解し、これからの訪問看護の方向性を見据えた上で適切な対応を行うことが求められています。 忙しい日々の中で、W改定に対応すべきことはたくさんで、しかも複雑に感じますよね。医療保険のオンライン資格確認・請求への対応とも重なり、改定への対応は後回し…という方もいるでしょう。 しかし、トレンドを理解し、ステーションの状況に合わせ優先順位をつけて1つ1つ前に進めることで対応していけるので大丈夫です‼ 対策を講じる中で、ステーションの強みを活かせる経営・マネジメントについても振り替えられるよう深掘りしていけるものとなっています。 今すぐ対応すべきこともありますので、ぜひ参考にしてください。     訪問看護のトレンドを読み対応する 今回はW改定となるため、居宅サービスや訪問サービスなどいずれの分野においても医療と介護の連携における改定がなされています。そのほかには訪問看護の質向上、ICT化による業務の効率化や働き方改革のための改定がされます。 特筆すべき点は、介護保険の減算です。業務継続計画作成と高齢者虐待防止措置が実施できていない事業者には減算がなされます。そのほか、理学療法士などリハビリ職による訪問看護の提供状況を適正化するための措置としても減算が導入されます。医療保険においても、同一建物の利用者の割合が高いケースなどで評価が下げられることとなりました。 在宅での医療ニーズが高まるなか、政府は、専門性など質の確保と同時に持続性を訪問看護に求めていることがわかります。 これらのトレンドを読んだうえで、以下の2点について対応を進めていくことが重要です。   この記事は限定公開記事です。記事の全文を読むには、以下のフォームに必要事項を入力し送信してください。

【知らないと減算⁈】訪問看護の2024年介護報酬改定|リハビリの変更点など徹底的に読み解きます!

「訪問看護に関係ある2024年介護報酬改定のポイントをまとめて理解したい!」「改定で訪問看護のリハビリはどう変わるの?」「届け出ないと減算されるの⁈」 訪問看護にも大きな変更がもたらされる、2024年の介護報酬改定。質の高いサービス提供を促進し、在宅移行の推進や他職種連携の強化、24時間対応体制の充実などを目指した改定となっています。 しかし、変更点が多岐にわたるため、訪問看護ステーションの管理者にとってはわかりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか? そこでこの記事では、2024年4月末時点の以下の内容を詳しく解説します。 これからの訪問看護の方向性を見据えた上で適切な準備と対応を行うために、最後まで読んでぜひ参考にしてください。   はじめに:2024年介護報酬改定の背景とポイント 3年ごとに行われる介護報酬改定。まずは、改定の背景と、管理や経営にかかわる重要なポイントをおさえましょう。 改定の背景 2024年は診療報酬と介護報酬の同時改定であり、物価高等賃金上昇、人材確保の必要性などが改定の柱となっています。今回の介護報酬の改定率は+ 1.59%であり、過去2番目に高い改定率です。 また、高齢化の進展に伴い、医療と介護のニーズを併せ持つ利用者の増加が見込まれています。そのため、今回の同時報酬改定では、医療と介護の連携推進に向けた情報提供の内容や連携のあり方などが検討されました。 訪問看護においても、在宅移行の促進、24時間対応体制の充実など、さまざまな課題に対応するための改定がなされます。 以下に特に重要となるポイント5つを挙げます。 訪問看護における要点5つ 訪問看護の基本報酬ベースアップ 基本報酬改定 訪問看護ステーションの基本報酬は以下のように改定され、わずかに引き上げられます。 例えば、看護師による60分の訪問が1カ月に1000回ある事業所では、2000単位、つまり月額約2万円の売り上げ増加が見込まれます。   2024年介護報酬改定で新設される加算と算定要件 専門管理加算 250単位/月 NEW 緩和ケア、褥瘡ケア、人工肛門ケア、人工膀胱ケアなどの専門研修を受けた看護師や、特定行為研修を修了した看護師が、計画的な管理を行った場合に、月1回に限り250単位を加算できます。 それぞれの対象者は以下のとおりです。   専門管理加算の届出 専門管理加算の算定には、各自治体への届出が必要です。届出書は以下のとおりです。     遠隔死亡診断補助加算 150単位/回 NEW 離島などに居住する利用者に対する医師による死亡診断について、ICTを用いた在宅看取りに関する研修を受けた看護師が主治医の指示に基づき補助した場合の加算が新設されました。 訪問看護ターミナルケア療養費に150単位/回を加算できます。 遠隔死亡診断補助加算は、離島などの僻地での在宅での看取りを円滑にするための加算です。利用者の居住地域によっては、すみやかな医師の往診などが困難な場合があります。このような場合に、情報通信機器を活用して看護師が死亡診断の補助を行うことで、在宅での看取りを行うことができます。 厚生労働大臣が定める地域(特掲診療料の施設基準等 第四の四の三の三)に居住する利用者に限ります なお、看護師による死亡診断の補助は2017年からなされており、今回の改定で加算を算定できるよう評価されました。 遠隔死亡診断補助加算の届出 遠隔死亡診断補助加算の算定には、各自治体への届出が必要です。届出書は以下のとおりです。   口腔連携強化加算 50単位/月 NEW 利用者の口腔の健康状態の維持・改善を図るために、訪問看護ステーションと歯科医療機関との連携を強化することを目的とし、口腔連携強化加算が新設されました。 訪問看護の利用者は医療的ニーズが高い方が多く、何らかの口腔の問題を抱えた方は少なくありません。しかし厚生労働省によると、要介護者の8割が何らかの歯科治療あるいは専門的な口腔ケアを必要としているにも関わらず、実際に治療を受けたのは約27%に過ぎず、わずか3割にも満たないのが現状です。 訪問看護の提供時に利用者の口腔の状態の確認を行い、その結果を歯科医療機関や介護支援専門員に情報提供した場合に、月1回に限り50単位を加算します。   口腔連携強化加算の算定要件   口腔連携強化加算の届出 口腔連携強化加算の算定には、各自治体への届出が必要です。届出書は以下のとおりです。     2024年介護報酬改定で見直される主な加算 今回の改定でルール変更される加算を解説します。 […]

【一覧表あり】医療保険による訪問看護の加算総まとめ|2024年診療報酬改定対応

「訪問看護療養費の加算を算定するための要件は?」「医療保険の訪問看護加算の料金は?」「加算を早見表で把握したい!」 訪問看護ステーションの管理者にとって重要なカギとなる、医療保険による訪問看護の加算制度。質の高いサービスを提供し、加算を適切に算定することは、利用者の満足度向上と事業所の収益アップにつながります。 しかし、加算は種類が多く、算定要件も複雑で、なかなか頭に入ってこないと感じている方は多いのではないでしょうか? この記事では、以下の内容をわかりやすく解説します。 加算一覧表も掲載しているので、ぜひお役立てください。 \ 今すぐ加算一覧を確認したい方はコチラ!! / 管理者必見!医療保険の訪問看護加算を理解するメリット3つ 訪問看護における医療保険の加算制度は、訪問看護基本療養費と訪問看護管理療養費に上乗せして算定できる加算を指します。加算には、利用者の状態や提供するサービス内容、事業所の体制に応じて、様々な種類があります。 管理者が加算制度を理解し適切に算定することで、訪問看護ステーションには以下のようなメリットがあります。 利用者のニーズに合ったサービス提供が可能に 加算制度を活用することで、医療依存度の高い利用者に対して、より質の高いケアを提供できます。例えば緊急時や夜間・早朝などの対応も可能となり、利用者が安心して在宅療養を継続できるようサポートが可能です。また、重症者や特別な管理が必要な利用者に対して、専門的な知識と技術を持った看護師が適切なケアを提供できるでしょう。 また、医療ニーズの高い利用者のニーズへの対応が評価されることで、地域の医療機関やケアマネージャーからの信頼につながります。新規依頼の獲得といったよい循環がうまれます。 事業所の収益アップ、経営の安定化につながる 加算を適切に算定することで、訪問看護ステーションの向上させることができます。事業所の経営基盤強化や安定運営、スタッフの処遇改善、設備投資などに活用でき、持続可能な経営につながります。 スタッフのモチベーション向上と質の高いケアの提供 加算制度を活用した質の高いサービスを提供することで、スタッフの達成感ややりがいを高めることができます。また、加算の算定に必要な研修や勉強会を通じて、スタッフのスキルアップも図れます。 2024年の診療報酬改定では、看護師の負担軽減に向けた緊急時加算の見直しも行われました。こうした動きも踏まえた処遇改善や働きやすい環境づくりにより、スタッフのモチベーションの維持・向上、離職防止、人材確保にもつながるでしょう。 医療保険による訪問看護の加算制度の報酬のしくみと金額 訪問看護療養費と加算の計算方法 医療保険による訪問看護の診療報酬は、上の図のとおり4種類の療養費と加算で構成されています。 加算の算定には回数制限 があり、訪問看護基本療養費・管理療養費と同じく1日につき算定できるものと、月1回あるいは2回算定できるものがあります。 ≫【医療保険の報酬の仕組み】について詳しくはこちら:訪問看護で医療保険が使える条件は? 訪問看護療養費の算定は、原則、1人の利用者に対して、同一月1カ所の訪問看護ステーション に限られます。 ただし、複数の訪問看護ステーションが算定できる場合があります。その場合の加算には、1カ所の訪問看護ステーションしか算定できないものと、複数のステーションが算定できるものがあります(下の一覧表右端に記載)。 ≫関連記事:複数の訪問看護ステーションを利用できる場合|特別指示書の医療保険での役割を解説 医療保険による訪問看護の加算一覧  以下は、医療保険による訪問看護加算の一覧です。 訪問看護基本療養費の加算は7種類、訪問看護管理療養費の加算は11種類、その他の療養費の加算が1種類あります。   精神科訪問看護の加算 精神科訪問看護の加算においては、訪問看護療養費の加算とほとんど同じです。 ≫違いについてはこちら:精神科訪問看護のまるわかり算定ガイド  訪問看護サービス利用料金の目安 医療保険による訪問看護のサービス利用料金は、訪問看護療養費(4つの療養費と加算)の合計に、利用者の自己負担割合を乗じて計算します。 これに加えて、交通費や衛生材料などを実費負担で請求できます。また、死後の処置代も自費負担になります。 利用者や家族からの求めに応じて適切に説明できるよう、訪問看護サービスの料金体系を理解しておくことが大切です。  自己負担割合 自己負担割合は以下の表のとおりです。 引用:厚生労働省|医療費の一部負担(自己負担)割合について   ・70歳未満は3割負担 ・70歳以上75歳未満は原則2割負担で、現役並み所得がある方は3割負担 ・75歳以上の後期高齢者は原則1割、一定以上の所得がある場合は2割または3割負担  75歳以上で2割負担となる「一定以上所得」は、課税所得が28万円以上(年金収入+その他の合計所得金額が 単身約200万円以上、複数320万円以上)の方です。これは後期高齢者全体の2割ほどにあたります。  サービス利用料の目安 例① 末期がん、月8回(週2回)利用。24時間対応体制加算と特別管理加算Ⅰを算定。 このように、週に2回の利用で1カ月8,000円から25,000円ほどです。  例② 介護保険利用者、状態の急性増悪で特別指示書交付。2週間で10回利用(緊急訪問2回、うち1回は夜間訪問含む)。24時間対応体制加算算定。 感染症などで症状が悪化し一時的に頻回な訪問が必要と主治医が判断した場合は、特別指示書(有効期限14日間)が交付され、週に4回以上の訪問が可能になります。この例の場合、特別指示期間の利用料は10,000円から32,000円ほどです。 ≫関連記事:管理者必見!訪問看護における特別指示書(特別訪問看護指示書)の医療保険での役割を解説  利用料の軽減制度 医療費にはさまざまな軽減制度があります。 […]

管理者必見!訪問看護における特別指示書(特別訪問看護指示書)の医療保険での役割を解説

「特別訪問看護指示書が出るのは、どんな時なんだろう?」「指示書が出ると、訪問看護の回数や料金はどう変わるの?」「普通の指示書とは何が違うの?」 訪問看護ステーションの管理者なら、こんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。 特別訪問看護指示書は、頻回な訪問看護が必要となった場合に、医療保険下で重要な役割を果たします。でも、いざ発行となると、その交付条件や対象となる症状、月をまたいだ場合の取り扱いといった実務上の細かな問題など、わからないことも多いですよね。 この記事では、以下の内容を、現役訪問看護師である筆者が実体験もふまえてわかりやすく解説します。 ぜひ最後まで読んで、訪問看護ステーションの管理に役立ててください。 訪問看護における特別指示書とは?医療保険での役割を解説 特別指示書(特別訪問看護指示書・特指示)とは、病状急変、終末期、退院直後などに、通常の訪問看護指示書とは異なる条件で発行される指示書です。主治医が診療に基づき、患者の病状や症状に応じて、一時的に頻回な訪問看護が必要と判断した場合に交付されます。 特別指示書の主な役割は、以下の3点にまとめられます。 1. 医療ニーズの高い利用者に対して、訪問看護の回数や時間を柔軟に設定できること2. 在宅での療養生活を支援し、症状悪化や再入院を防ぐことができること3. 訪問看護ステーションが、医療保険に基づいた適切な報酬を受けられること つまり、特別指示書は、重度の医療ニーズを有する利用者の在宅療養を支えるための重要なツールといえます。  特別指示書のルール 頻回な訪問を必要とする場合に発行される特別指示書には、以下のようなルールが定められています。 通常の訪問看護指示書との違い 通常の訪問看護指示書と特別訪問看護指示書の主な違いは、指示期間と頻度に関する指示内容にあります。 指示期間の違い 通常の指示書が最長6ヶ月であるのに対し、特別指示書の有効期間は最長14日間と短くなっています。 訪問回数と時間の違い 通常の訪問看護指示書では週3回までの訪問看護が利用できます。これに対し、特別指示書では週4回以上の頻回な訪問が指示されます。 また、1日に複数回の訪問、週に1回に限り90分を超える長時間訪問が可能になります。 なお、複数の訪問看護ステーションを利用することも可能です。 これらにより、より集中的かつ継続的なケアを提供することができるのです。 2カ所の訪問看護ステーションを利用できる場合 3カ所の訪問看護ステーションを利用できる場合 適用保険の違い 特別訪問看護指示期間は、介護保険対象の利用者の場合でも、医療保険による訪問看護に切り替わります。急性増悪の症状が改善し、指示期間を訂正してもらった場合は、介護保険による訪問看護に戻ります。 いずれにせよ、特別訪問看護指示書に基づく訪問看護は、通常の訪問看護とは異なる高度な医療ニーズに対応するためのサービスであるといえます。 ≫関連記事:【訪問看護で医療保険が適用となる条件まとめ。】 ≫関連記事:【訪問看護における「別表7」を徹底解説】 医療保険下で特別指示書が交付される条件 特別指示書の交付要件と対象となる症状・状態  特別指示書が交付される主な要件は、以下の通りです。 これらの要件に該当する利用者は、いずれも医療ニーズが高く、在宅での療養生活を送るために手厚い訪問看護サービスが必要とされる方々です。 それでは、上の4つについて具体的に解説します。   褥瘡や点滴・注射など特定の症状や医療処置が必要な場合  特別指示書の対象となる具体的な症状や医療処置には、以下のようなものがあります。 – 中心静脈栄養や点滴・注射など– ターミナルケアや疼痛コントロール– 真皮を越える褥瘡の処置– 気管カニューレからの吸引 これらの症状や医療処置を有する利用者は、特に高度な医療ニーズを有しているといえます。訪問看護ステーションは、これらの利用者に対して、適切な処置や管理、ケアを提供できる体制を整える必要があります。 医療保険下で特別指示書が交付される際の流れ 主治医の判断と指示、医療機関との連携方法  特別指示書の交付は、主治医の判断と指示に基づいて行われます。主治医は、患者の症状や状態を評価し、特別指示書の必要性を判断します。 訪問看護ステーションは、医療機関と密接に連携を取り、利用者に関する情報を共有することが重要です。具体的な連携方法としては、以下のようなものがあります。 – 定期的なカンファレンスの実施– 訪問看護報告書の提出と共有– 電話や面談による情報交換– 医療機関の多職種との連携 特に、利用者の状態が変化した場合や、新たな医療処置が必要となった場合などには、速やかに主治医に報告し、指示を仰ぐ必要があります。 […]

訪問看護における「別表7」を徹底解説:別表8との違いから計画・最新情報まで、管理者必見の知識と活用術‼

「別表7と別表8の違いは?」「医療保険の訪問看護で週4回以上訪問できるのは?」 訪問看護ステーションの運営において、こんな疑問を抱いたことはありませんか? 別表7は、訪問看護における重要なキーワードです。理解することで、利用者に適切なサービスを提供し、事業所の運営効率を高めることができます。 この記事では、別表7の概要から、利用者の選定方法、関連制度との比較まで、訪問看護ステーションの管理者にとって知っておくべき情報について詳しく解説します。 別表7をマスターして、最適な訪問看護を提供しましょう! はじめに:訪問看護ステーションの業務効率化と質向上に役立つ「別表7」とは? 訪問看護における別表7の概要:制度の目的と役割を理解する 別表7に該当する疾病をお持ちの方は、必ず医療保険における訪問看護の対象者です。診療報酬についてさまざまな特例が定められています。 「別表7」とは、正式名称を「特掲(とっけい)診療料の施設基準等別表第七」といいます。訪問診療と訪問看護の診療報酬を規定する20の疾病などが厚生労働省により定められています【厚生労働大臣が定める疾病等】。 なぜ医療保険?? 介護保険利用が優先される訪問看護において、なぜ必ず医療保険での訪問看護となる別表7が設けられているのでしょうか。 ≫関連記事:【保存版】訪問看護で医療保険が使える条件は?介護保険との違いを徹底解説! 別表7の対象となる疾患・状態:16特定疾病と別表7疾病の違いを明確に‼ 医療保険と介護保険のどちらが適用となるかを決定する条件の中に、以下の別表7と16特定疾病があります(下のフローチャート赤枠部分)。 ●別表7の疾病等厚生労働大臣が定める医療保険による訪問看護が受けられる疾病⇒通常は介護保険が優先される65歳以上の介護保険第1号被保険者や、16特定疾病に該当し介護保険適用となった介護保険第2号被保険者も、別表7の疾病に該当する場合は医療保険が適用となります。 ●16特定疾病40歳以上65歳未満の介護保険第2号被保険者も介護保険による訪問看護を受けられる疾病⇒通常は介護保険が適用できない64歳未満の第2号被保険者の疾病でも、その疾病が16特定疾病に該当する場合は、例外的に介護保険が適用となります。 別表7の疾病等と16特定疾病一覧は以下のとおりです。 緑色の文字…16特定疾病と別表7で共通する疾病です。医療保険が適用されます。青色の文字…16特定疾病にはあるが別表7にはない疾病ですので、介護保険が適用される疾病です。 別表7に基づく訪問看護の8つの特例 別表7の疾病をお持ちの方への訪問看護には、次のような特例があります。 ①適用保険:必ず医療保険 要介護認定を受けている方への訪問看護でも、必ず医療保険適用となります。 ②週の回数制限:週4回以上 週に4日以上の訪問看護が可能になります。 ③複数のステーションからの訪問::3カ所まで 最多で3カ所の訪問看護ステーションが訪問看護を行えます。 ④1日の回数制限:1日に複数回の訪問 主治医が複数回の訪問看護が必要であると認め指示を出している場合、1日に複数回の訪問を行うことができます。1日2回もしくは3回以上の場合、難病等複数回訪問加算を算定できます。 ⑤複数名での訪問 複数名訪問看護加算を算定できます。 ⑥外泊時の訪問 医療機関からの外泊時の訪問看護基本療養費Ⅲの算定が可能です。 ⑦退院日の訪問 退院日に訪問看護に入ることができ、退院支援指導加算を算定できます。 ⑧退院時共同指導加算 1回の退院につき2回まで算定できます。 別表7と別表8の違い:それぞれの役割と特例を明確に理解 別表8の状態とは? 別表7は厚生労働大臣が定める「疾病等」であるのに対して、別表8には厚生労働大臣が定める「状態等」が記載されています。 別表8は以下のとおりで、特別な管理を必要とする状態にある方が該当します。 特別な管理が必要なため、別表8に該当する状態の方にも、以下の表のように訪問回数の制限解除といった特例や、算定できる加算があります。 別表8の状態であっても別表7の疾病等に該当しない限り、原則どおり介護保険が優先されます。 別表8の特例は、医療保険と介護保険でそれぞれ以下のとおりです。 別表7と別表8の特例で共通すること・違い 別表7と別表8では共通する特例も多いことがおわかりになったかと思います。共通することと違いについて以下にまとめます。 特定医療費(指定難病)受給者証との関係:利用者へのメリットと連携方法 【特定医療費(指定難病)受給者証】は、【特定疾患医療受給者証】や【難病受給者証】とも呼ばれています。 厚生労働大臣が指定する病気で、人工透析が必要な慢性腎不全、血友病、血液製剤に起因するHIV感染者が対象となる【特定疾病療養受療証(マル長)】とは異なります。 特定医療費受給者証をお持ちの方でも、別表7に該当しない場合がありますので、指定難病=別表7でないことに注意しましょう。 別表7に該当する疾病の多くは、特定医療受給者証を申請し医療費助成を受けることができます。 別表7に該当する指定難病の方で受給者証を取得されていない場合は、制度をご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。難病は進行が避けられません。さらに医療や介護のニーズは増すことが予想されますので、申請して訪問看護の費用も助成を受けられるよう情報提供しましょう。 なお上述のとおり、末期の悪性腫瘍の方に対する公的な医療費助成はありませんので、介入するほど負担金額は大きくなります。高額療養費制度を利用し、所得に合わせて医療費総額の自己負担を減らすことができます。 別表7に基づいた適切な訪問看護計画の立案方法 別表7の疾病をお持ちの方は、心身の負荷が大きく日常生活における様々な困難が伴います。個々の利用者に合わせた訪問看護計画を策定し、質の高いサービスを提供しましょう。 進行していく中でも、「残された機能を生かしていく」と言う視点で計画を立案することが重要です。 […]

完全版:訪問看護初回加算の徹底攻略マニュアル【2024年度最新版】

訪問看護ステーションの経営において、適切な介護報酬請求は非常に重要です。特に、2024年度の介護報酬改定で拡充された初回加算は、新規利用者の獲得や収益向上に影響を与える加算です。しかしながら初回加算の算定要件は複雑で、請求ミスや請求漏れとなりやすい加算でもあります。 本マニュアルは、訪問看護ステーションの管理者を対象に、初回加算の徹底的な理解と正確な請求を支援するために作成されました。 初回加算の定義や算定要件、具体例、留意点などを詳しく解説し、適切な請求のポイントをお伝えします。単なる解説にとどまらず、実践的なノウハウやトラブルシューティングまで網羅しています。初回加算を完全攻略するための必須ツールとして、ぜひ活用してください。 本マニュアルは、以下の特徴を備えています。 第1章:訪問看護の初回加算の概要 初回加算とは 訪問看護ステーションでは、新たに利用者を受け入れる際や要介護度の変更などで、訪問看護計画を新規に作成したり見直す必要がある場合に「初回加算」を算定できます。 初回加算は、訪問看護サービスの質の向上と、利用者の状態把握・アセスメント・最初の訪問看護計画の作成に対する評価として設けられています。 介護報酬で算定できる加算の一つであり、利用者へのサービス向上と事業所の経営安定を目的としています。 ≫関連記事【介護保険による訪問看護とは?】 なぜ医療保険には初回加算がなく、介護保険にだけあるのか? 医療保険における訪問看護では、安全に訪問看護サービスを提供できる体制を整えている訪問看護ステーションが、訪問看護の実施に関する計画的な管理を継続して行うことで、訪問看護基本療養費に加え、毎回の訪問看護管理療養費が算定できます。 訪問看護管理療養費は、月の初回の訪問日が機能強化型以外でも7,440円、月の2日目以降の訪問日は3,000円/日です。 つまり、医療保険では利用開始時だけでなく、毎月、月の初回の訪問日は高く設定されています。 【2024年度改定最新情報】算定単位数 NEW!! 2024年度介護報酬改定により、要介護者などのより円滑な在宅移行を訪問看護サービスとして推進する観点から、看護師が退院・退所当日に初回訪問することを評価する新たな区分が設けられます。 具体的には、これまで1種類だった初回加算に上位区分が新設され、初回加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の2種類になりました。 単位数は初回加算(Ⅰ)で350単位/月、初回加算(Ⅱ)はこれまでと同じ300単位です。 報酬単価では(Ⅰ)は約3,500円、(Ⅱ)は約3,000円です。利用者負担にすると、(Ⅰ)で1割負担の方で約350円、3割負担の方で1,000円程度、(Ⅱ)は1割負担の方で約300円、3割負担の方で900円程度となります。 改定の背景は、例えば家族との調整や服薬援助、点滴の管理など、退院当日に必要なケアに入る事業所を評価し、在宅移行の円滑化をはかる考えです。 初回加算は、区分支給基準限度額に含まれる加算です。        初回加算の算定要件 〇 初回加算(Ⅰ)(新設) 新規に訪問看護計画書を作成した利用者に対して、病院、診療所などから退院した日に指定訪問看護事業所の看護師が初回の指定訪問看護を行った場合に所定単位数を加算する。ただし、初回加算(Ⅱ)を算定している場合は、算定しない。 〇 初回加算(Ⅱ) 新規に訪問看護計画書を作成した利用者に対して、病院、診療所などから退院した翌日以降に初回の指定訪問看護を行った場合に所定単位数を加算する。ただし、初回加算(Ⅰ)を算定している場合は、算定しない。 留意点は以下のとおりです。 (Ⅰ)と(Ⅱ)の併用はできない退院時共同指導加算を算定していないこと原則として初回訪問は看護職員が行う必要があるが、看護職員(准看護師を除く)と理学療法士などが連携して訪問看護計画書を作成していれば、准看護師や理学療法士などが訪問しても算定可能 初回加算の対象者 初回加算(Ⅰ)(Ⅱ)とも、加算対象者は以下のとおりです。 歴月とは? 暦月とは、「月の初日から月の末日まで」を指します。  暦月による過去2月間の例として、以下の図のように、4月15日に利用者に指定訪問介護を行った場合、初回加算が算定できるのは、同年の2 月1日以降に当該事業所から指定訪問介護の提供を受けていない場合です。 過去60日間ではありませんので注意が必要です。歴月2カ月は当該事業所の利用履歴に限ります。他の事業所で2カ月以内に利用していた場合は算定できます。 算定時期 初回加算の算定時期は、新規訪問看護計画書を作成した利用者に対して、初回訪問を行った月です。 第2章:訪問看護の初回加算の算定要件の詳細 具体例の紹介 以下に、初回加算が算定される具体的な事例を紹介します。 2.1.1 事例1:新規利用者の場合〇 具体的な手順 事例2:歴月2ヶ月以上空いて訪問再開の算定〇 具体的な手順 事例3:区分変更後の算定〇 具体的な手順 事例4:理学療法士の訪問時△ 具体的な手順 事例5:複数事業所の利用〇 具体的な手順 事例6:医療保険から介護保険への移行✖ 事例7:特別指示書に基づく訪問✖ […]

訪問看護の特別管理加算とは?算定条件やⅠ・Ⅱの違いなど、知っておきたいポイントを解説します!

「特別管理加算の算定要件は?」「特別管理加算IとIIってどう違うの?」「特別管理加算は具体的にどんな状況で取れるの?」 医療依存度が高い利用者に特別な管理を行う場合に算定できる特別管理加算。訪問看護利用者の医療的ニーズは年々高まっており、加算を算定する状況も増えていくことが予想されます。 今回は、特別管理加算の算定要件や、IとIIの違い、医療保険と介護保険での違いのポイントなどをわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、地域に必要とされる訪問看護ステーション経営のためにも、知識を深めてください。 訪問看護の特別管理加算とは? 特別管理加算は、訪問看護に関し、特別な管理を必要とする利用者に対して、訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合に月1回加算できます。利用者の状態に応じて(I)と(II)に分かれます。 特別管理加算は医療保険と介護保険の両方にあり、算定要件や対象者はほぼ同じで、医療と介護で共通する部分が多い加算です。 特別管理加算IとII両方の算定はできません。対象がIにもIIにも該当する場合はIを優先して算定します。 介護保険における特別管理加算は、支給限度基準額には含まれない加算です。 特別管理加算の算定状況 特別管理加算を算定している訪問看護ステーションは、特別管理加算Iが69.8%、IIが68.9%と、7割近くのステーションで算定しています。(出典:R2厚生労働省「訪問看護の報酬・基準について(検討の方向性)」) 上記の資料中の厚生労働省のアンケートによる「訪問看護ステーションの利用者に占める特別管理加算算定者の割合」は、以下のグラフのとおりです。 利用者数の1割から3割に特別管理加算を算定しているステーションが約半数であることがわかります。 特別管理加算の、医療保険と介護保険で異なる点2つ 医療保険でも介護保険でも、算定要件や対象者はだいたい同じである特別管理加算ですが、全てが共通するわけではないので注意が必要です。 ①2カ所以上の事業所からの訪問看護を提供している場合 複数事業所が共同して介入している場合、医療保険と介護保険で算定方法が異なります。 ②体制 常時対応できる体制の要件が医療保険と介護保険で異なります。 ≫【保存版】訪問看護で医療保険が使える条件は?介護保険との違いを徹底解説! 特別管理加算を申請する手続きとポイント 医療保険と介護保険それぞれの特別管理加算の届出について解説します。 特別管理加算の申請【医療保険】 医療保険における特別管理加算の届出は、訪問看護ステーションが所在する府県を管轄する地方厚生局(支局)に申請します。 届出様式は近畿厚生局によれば以下のとおりです。 特別管理加算単独の届出は認められず、24時間対応体制加算の届出が必須とされています。 特別管理加算に対応可能な職員体制・勤務体制の構築、病状の変化、医療機器に関する取扱いなどで医療機関などとの緊密な連携体制を整備していることが求められています。 特別管理加算の申請【介護保険】 介護保険における特別管理加算の届け出は、訪問看護ステーションが所在地の都道府県や市町村の高齢福祉課や福祉局などに申請します。前月の15日までに届出することで、翌月から加算が算定できます。 届出様式は、愛知県を例に以下のとおりです。緊急時訪問看護加算の届け出は算定要件ではありませんが、常時連絡できる体制の整備が求められています。 特別管理加算(I) 5,000円/月【医療】 500単位/月【介護】 ここからは、特別管理加算IとIIの違いとなる、算定要件や対象者について解説します。 いずれも医療保険と介護保険でほぼ共通します。 特別管理加算Iは、以下の4つの条件に該当する対象者に対して算定できます。 特別管理加算Iを算定する対象の利用者は、IIよりも重症度の高い管理が必要です。 これらに該当する医療的管理に対し、計画的な看護を行う必要があります。訪問看護計画書に盛り込み、看護の実施および評価を行いましょう。 1.在宅悪性腫瘍等患者指導管理を受けている状態 〇〇指導管理とは、医療機関が算定する加算です。 在宅悪性腫瘍等患者指導管理は、在宅での鎮痛療法または悪性腫瘍の化学療法を行っている末期の患者(入院中以外)に対する、医療機関による指導管理です。 末期の悪性腫瘍や筋萎縮性側索硬化症、もしくは筋ジストロフィーの患者で、持続性の疼痛があり鎮痛剤の経口投与では疼痛が改善しないため注射による鎮痛剤投与が必要なもの、または注射による抗悪性腫瘍剤の投与が必要なものが、在宅において鎮痛療法または化学療法を自ら実施している状態です。 鎮痛療法とは、注射、または携帯型ディスポーザブル注入ポンプ、PCAポンプなどの輸液ポンプを用いて薬剤を注入する療法です。 末期がんでの疼痛コントロールを行っていても経口投与や貼付剤、座薬での医療用麻薬の使用では、在宅悪性腫瘍等患者指導管理料は算定できません。 訪問看護においては、疼痛の適切な管理を通じて利用者が最期まで尊厳をもって生活し、望ましいQOLを維持できるようサポートすることが重要です。PCAポンプなどで疼痛をコントロールし、効果的な薬物投与について利用者が自己管理できるよう、看護計画を策定・実践し、支援していくことが求められます。 2.在宅気管切開患者指導管理を受けている状態(永久気管孔含む) 在宅気管切開患者指導管理は、気管切開を行った患者のうち、安定した病態にある退院患者について、在宅において実施する気管切開に関する医療機関による指導管理のことを指します。永久気管孔の場合も含まれます。 神経難病、長期の意識障害、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、重度の脳血管障害の後遺症などにより気管切開と気管カニューレを装着し、在宅療養される方は増えています。訪問看護における気管カニューレの管理は、利用者の生命に関わる重要な役割を担います。気管切開が必要な利用者とその家族にとって、正しい知識と適切なサポートが提供されることは、在宅療養の継続に欠かせません。利用者の個別のニーズに合わせたケア計画の策定と、継続的なフォローアップが、在宅療養の質を向上させ、利用者が自宅で安心して暮らすために不可欠です。 3.気管カニューレを使用している状態 気管切開後の気道確保や気道分泌物の吸引のために気管カニューレを使用している状態です。 4.留置カテーテルを使用している状態 留置カテーテルとは、チューブ・カテーテル・ドレーン・カニューレ・胃ろうなどが該当しますが、留置しているだけでは算定できません(計画的に管理している必要があります)。 留置カテーテルに含まれるもの 特別管理加算Iの「留置カテーテルを使用している状態」の留置カテーテルには以下のようなものがあります。 単に留置しているだけではNO× 特別管理加算Iの「留置カテーテルを使用している状態」は、計画的な管理がされているときに算定ができます。 排液の性状や水分バランスを評価していたり、胃瘻から薬剤を注入する場合も、計画的な管理がされているとみなされます。カテーテルの留置に伴う異常やトラブルの早期発見、本人や家族への指導も計画的な管理に含まれます。 輸液ポートが留置されていても、在宅で薬剤注入などが行われていない場合、特別管理加算は適用されません。 […]

【まだ間に合う!】訪問看護のオンライン請求・オンライン資格確認の義務化 | 対応や補助金申請期限などをわかりやすく解説

「オンライン請求とオンライン資格確認、結局いつまでに何をすればいいのかわからない…」「情報があちこちにあるけど、間に合うかな?」「準備の費用はどのくらい?助成金申請はいつまで??」 令和6年から始まる訪問看護ステーションでの医療保険のレセプトオンライン請求と、オンライン資格確認。厚生労働省や各機関、事業者から情報が次々と発表されていますが、結局何をしたらいいかわかりにくいと感じる方もおられるのではないでしょうか?この記事では、令和6年1月末時点でわかっている情報を、できるだけわかりやすく解説します。見積もりや届け出を既に済ませた方も、まだこれからという方も、ぜひこの記事で理解を深めてください。 ≫関連記事:訪問看護で医療保険が使える条件は?  訪問看護のオンライン資格確認(オン資)とは? 訪問看護におけるオンライン資格確認とは、訪問看護ステーションのモバイル端末などを利用して、利用者の医療保険の資格情報などの確認が可能になる仕組みです。スマホやタブレットなどを使って、利用者のご自宅などでマイナンバーカードを読み取り、ステーションに帰ってからオンライン資格確認・オンライン請求用端末で情報を閲覧できます。 利用者から同意を取得しオンライン資格確認を行った場合、診療情報や検診の情報、薬剤の情報などを取得し閲覧可能となることで、訪問看護にも活用できます。 なお今後、生活保護の医療扶助についてもオンライン資格確認に対応となる予定です。 訪問看護のオンライン請求(オン請求)とは? これまで紙に印刷して審査支払機関に郵送していた医療保険請求分のレセプトを、セキュリティが確保されたネットワーク回線により、オンラインで送付することが可能になります。 オンラインで請求できるようになると、以下のようなメリットがあります。 保険者および審査支払機関においてもレセプト処理事務の大幅な効率化が期待されます。 レセプト情報の利活用、データ分析や在宅医療の実態把握の推進にもつながると言われています。 オンライン資格確認と合わせることで最新の資格情報が確認できるようになり、保険証を更新していなかった、新しい方を見忘れた、社保から国保に変更になった、といったことが原因となるレセプト返戻も減少される見込みがあります。 レセプト作成時に保険者の保険証資格情報の入力も不要となり効率化されます。 印刷発送が不要になり、紙やインクのコストカット、また請求にかかる時間の短縮にもなります。 いつから?訪問看護オンライン資格確認・オンライン請求開始のスケジュール 厚生労働省発表のスケジュールは以下のとおりで、令和6年6月からオン資・オン請求が準備が整った訪問看護ステーションごとに順次始まる予定となっています。 これは、6月に診療報酬改定が行われることが背景となっています。その後令和6年12月2日に保険証が廃止になるのに合わせ、オンライン資格確認は12月2日から義務化、オンライン請求は12月請求分から義務化される予定です。 経過措置について 12月から義務化される予定ですが、やむを得ない事情がある訪問看護ステーションについて、期限付きの経過措置が設けられています。 保険証廃止時点(令和6年12月2日)で経過措置が必要となる場合、事前の令和6年10月31日までに、「医療機関等向け総合ポータルサイト」の届出フォーム(4月頃開設予定)から、訪問看護ステーションごとに猶予届出を届け出ることで、経過措置の対象となることができます。 やむを得ない事情とは、例えばシステム整備中やネットワーク回線の問題、または改築工事が進行中であるなどの理由を指します。それぞれの事情ごとに、遅くとも令和7年6月末までが期限とされています。つまり開始から概ね1年間、義務化からは半年で導入するよう経過措置がとられています。 詳しくは、こちら(01_留意事項通知案(訪看オン資・オン請求)|厚生労働省)を御覧ください。 やることは?訪問看護オンライン資格確認とオンライン請求導入の流れ 厚生労働省発表の、導入に向けた準備作業の概要は次の図のとおりです。 以下に詳しく説明していきます。 必要なもの 新たに用意するもの2つと、必要に応じて用意するもの2つがあります。 新たに用意するもの2つ 1.オンライン資格確認・オンライン請求用パソコンなどの端末と、端末のセットアップ オンライン請求ならびにオンライン資格確認を導入するにあたり、オンライン資格確認に対応するOSが搭載された専用端末(パソコン)が必要です。 オンライン請求とオンライン資格確認は、同じパソコン1台で兼用が可能です。オンライン資格確認用端末として推奨される仕様は、下記のURLをご参照ください。(参考:オンライン資格確認/オンライン請求用端末において満たすべき要件 (訪問看護ステーション向け)|厚生労働省) 端末には、電子証明書、請求システム、資格確認システム、連携・配信アプリのインストールなどセットアップが必要です。 2.オンライン資格確認・オンライン請求用のネットワーク回線 厚生労働省の定めた医療機関向けの「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠しセキュリティが確保されたネットワーク環境を用意する必要があります。ほとんどのステーションで、現在お使いのインターネット回線を利用して対応することが可能です。 回線の種類は大きく2種類あります。現状の環境に応じて、新たにルーターの設置や、既存のシステムの改修、レセプト作成ソフト業者との調整が必要になる場合があり、初期費用が必要です。 少しややこしく感じる方もおられると思いますが、導入支援事業者の見積もりや選択になりますので、ご確認ください。 オンライン資格確認とオンライン請求に対応可能な回線・事業者一覧はこちら(参考:オンライン請求及びオンライン資格確認等システム接続可能回線・事業者一覧表|厚生労働省)を参照してください。 必要に応じて用意するもの2つ 1.利用者のマイナンバーカード読み取りのためのモバイル端末 NFC機能(マイナンバーの情報を読み取る機能)がついたモバイル端末が必要です。お使いのスマートフォンやタブレットがマイナンバー読み取り対応であれば新たに準備する必要はありません。多くのiPhoneや iPad、Android端末が対応しています。 2.レセプト作成用パソコン 基本的には現在お使いのもので大丈夫です。システム改修が必要な場合がありますので、お使いのレセプト作成ソフトベンダーにお問い合わせください。 何したらいい?いくら?まずは見積もり依頼 まずは、①複数の導入支援業者と、②利用中の訪問看護レセプト作成ソフトベンダーに、問合せましょう。 ①厚生労働省の示す導入支援事業者5社などの導入支援業者に問い合わせしてみましょう。 各社とも、パッケージ商品(オンライン資格確認のために必要な資格確認端末の搬入・設定、必要なネットワークの敷設などの必要な対応を一括で支援・提供するサービス)の販売予定となっています。現在の環境によって必要になるものも違い、取り扱い機器の種類を選択できたり、保守サービスなどが含まれているものやオプションがあったりとさまざまです。小規模ステーション向けのパッケージ商品がある会社もあります。 厚生労働省の資料には触れられていませんが、導入後のランニングコストも気になるところです。1年はメーカー保証で2年目から必要など、業者により異なります。月額や年額で必要になるランニングコストも確認しましょう。 ビジネスフォンを利用し独自のサーバーをお持ちなど、現在の環境によってはパッケージ商品ではなくて良い場合もあります。 1月末時点でわかっている導入支援事業者、回線方式、費用は以下の表のとおりです。 ②現在使用中のレセプトコンピューター(レセコン)にシステム変更などが必要な場合があるため、レセプト作成ソフトの開発元であるシステムベンダーにも問い合わせ、必要な場合は見積もり依頼をしましょう。 次に訪問看護ステーションの必要な手続き 見積もり内容を確認し決定、発注したら、ステーション側で行う手続きを進めます。 […]