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【2026年介護報酬改定】決定!訪問看護等への「新・処遇改善加算」新設と単位数・要件の完全解説

【2026年介護報酬改定】決定!訪問看護等への「新・処遇改善加算」新設と単位数・要件の完全解説

公開:

2026年1月30日

更新:

2026年1月30日

「2026年の改定はいつなの?」

「訪問看護にも処遇改善がつくって本当?」

2026年(令和8年)、通常3年に1度のサイクルを待たずに期中改定が実施されることが決定しました。

 

今回の目玉は、これまで対象外だった訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援が処遇改善加算の対象となることです。

 

本記事では、決定した加算率(単位数)や必須要件、そして同時実施される食費の見直しまで、管理者が押さえるべき全貌の速報を解説します。

 

※本記事は2026年1月23日時点の情報に基づいています。

目次


今回の改定は、政府の「デフレ脱却のための総合経済対策」(令和7年11月閣議決定)に基づく、異例の期中改定です。



通常、介護報酬改定は3年に1度(次回は令和9年)ですが、他産業に負けない賃上げを緊急に実現するため、前倒しでの実施が決まりました。

今回の改定は、大きく以下の2つです。

  1. 介護職員等の処遇改善(+1.95%)
  2. 基準費用額(食費)の見直し(+0.09%)


改定率は全体で +2.03% となり、緊急かつ大規模なテコ入れが行われます。



政府は、この改定により介護従事者1人あたり月額最大1.9万円(6.3%相当)の賃上げ実現を目指しています。

  • ベースアップ分: 1.0万円(3.3%)
  • 上乗せ分(生産性向上等): 0.7万円(2.4%)
  • 定期昇給分: 0.2万円(0.6%)


この原資を確保するために新設されるのが、今回の「新・処遇改善加算」です。

※「2.03%」と「6.3%」の違いは?

  • 2.03% : 事業所に入ってくる「報酬(売上)」の増加率です。
  • 6.3% : そこで働くスタッフの「給与」の増加目標です。

売上に対する人件費の割合等を考慮し、売上が約2%増えることで、給与を約6%上げられるという計算に基づいています


賃上げの配分ロジック詳細はこちら
【徹底解説】月額1.9万円賃上げの仕組みと配分方法|採用競争力を高める給与設計(公開予定)



今回の処遇改善は、大きく以下の2つの改定で構成されています。



訪問介護・通所介護・施設系など、既に処遇改善加算の対象だったサービスにおいて、従来の「Ⅰ〜Ⅳ」の区分に加えて、新たに「イ・ロ」の段階が設けられます。

新区分内容
加算Ⅰ・イ従来のⅠ相当(ベースアップ1.0万円分のみ)
加算Ⅰ・ロ 従来のⅠ相当 + 上乗せ評価(0.7万円分)


「ロ」を算定するための要件は、以下のとおりサービス種別ごとに指定されています。

  • 訪問・通所系: ケアプランデータ連携システムへの加入
  • 施設系: 生産性向上推進体制加算(見守り機器等の導入)の取得


つまり、デジタル化・生産性向上に取り組む事業所ほど、より多くの報酬を得られる仕組みです。



制度創設以来、対象外とされてきた「訪問看護・訪問リハ・居宅介護支援」がついに処遇改善加算の対象となります。

新設される加算率は以下のとおりです。


既存の介護サービスのような複雑な「Ⅰ〜Ⅳ」の区分けはなく、それぞれ一本化された加算率となっています。

  • 訪問看護 : 1.8%
  • 訪問リハビリテーション : 1.5%
  • 居宅介護支援(ケアマネ): 2.1%



例えば、月間の総単位数が30万単位(売上約300万円)の訪問看護ステーションの場合の増収額の目安は以下のとおりです。

  • 300,000単位 × 1.8% = 5,400単位
  • 5,400単位 × 地域単価(例:10円) = 約54,000円/


年間で約65万円の増収となります。これを原資として、看護師やリハビリ職の賃金改善(ベースアップや手当)を行うことができます。


新設される加算(訪問看護ステーションなど)を取得するためには、以下の2つの要件のうち、どちらか一方を満たす必要があります。



既存の「処遇改善加算Ⅳ」に相当する要件です。

  • キャリアパス要件 : 賃金体系の整備、研修の実施など。
  • 職場環境等要件 : 働きやすい環境作りの取り組み。




訪問系サービスにおいては、「ICT活用(データ連携)」が特例要件として指定されました。

  • 要件内容 : 「ケアプランデータ連携システム」に加入し、実績の報告を行うこと


これまで「あったら便利」だったデータ連携システムが、事実上の加算取得のための必須ツールとなります。

事務負担軽減のため、申請時点では「令和8年度中に対応することの誓約」を行えば算定開始が可能となる見込みです。

▼ 「ケアプランデータ連携システム」の具体的な登録手順や、導入のメリットについてはこちらの記事で図解付きで解説しています。
ケアプランデータ連携システムとは?導入手順とメリットを解説




2025年12月からの「緊急支援事業(補助金)」は、この新加算への前段階の位置づけです。

補助金申請時にデータ連携賃金規程を整備しておけば、2026年6月の新加算への移行がスムーズになります。

訪問看護の補助金申請について詳しく知りたい方はこちら
【速報・図解付】訪問看護の処遇改善加算2026&緊急補助金|連携サービスへの影響まとめ



賃上げと同時に、物価高騰(食材費の高騰)に対応するため、施設等における「食費の基準費用額」も見直されます。

実施時期:令和8年8月〜



  • 基準費用額 : 1日あたり +100円 引き上げ
  • 現行 1,445円 → 1,545円




低所得者(補足給付対象者)については、負担増を抑える措置が講じられます。

  • 第1〜第2段階(非課税・年金80万円以下等): 据え置き
  • 第3段階(非課税・年金120万円以下等): 微増(+30〜60円)


利用者様やご家族への説明が必要になる重要な変更点ですので、今のうちから把握しておきましょう。


2026年の期中改定は、訪問看護ステーションにとって大きなチャンスです。今できる以下の準備を整えておきましょう。

  1. 試算する : 売上 × 1.8% で、どれくらいの原資が確保できるか計算してみましょう。
  2. 導入する: 特例要件のキーとなるケアプランデータ連携システムのアカウント取得を検討しましょう(公益財団法人への申込み)。
  3. 準備する : まずは直近の「緊急補助金」の申請からスタートです。



処遇改善加算は、算定して終わりではなく、その後の実績報告など継続的な事務作業が発生します 。 「ただでさえ忙しいのに、これ以上事務作業を増やしたくない」と感じる方は、自動計算に対応した訪問看護ソフトの活用が近道です。まずは、自社の運用に合ったソフトの情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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